Friday, February 27, 2026

週末版ニュース5選:中国の輸出規制に三菱重工など20社、永守氏引退

ブルームバーグは都内で購読者向けのイベント「転換点を迎えた日本市場とAIのインパクト」を開催しました。今回の週末版では、このイベントリポートを特別に加えて、日本と世界が迎えつつある構造的な転換点を五つのトピックとしてお届けします。米アップルをはじめグローバルのコンシューマーテック
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ブルームバーグは都内で購読者向けのイベント「転換点を迎えた日本市場とAIのインパクト」を開催しました。

今回の週末版では、このイベントリポートを特別に加えて、日本と世界が迎えつつある構造的な転換点を五つのトピックとしてお届けします。

1. AIとアップル、次の覇者の条件

米アップルをはじめグローバルのコンシューマーテックを取材するブルームバーグニュースのマーク・ガーマンが初来日して、イベントに登壇。「基本ソフト(OS)という概念、つまりアプリ間を行ったり来たりしてスマホの中で操作する、という発想はすぐに古くなると思う」「AIオペレーティングシステムをリリースできる企業が勝者になれる」といった予想を示しました。

そのうえで、開発競争については「プラットフォーム企業としてアップルは優位性があり、グーグルも多くのアンドロイド端末が流通している」ために有利だと述べました。今後、最も期待するのは「人間のふりをするAIではなく、あなたが何をするのか学習し、ニーズをつかんで代わりに行動してくれるエージェントの誕生に最もわくわくしている」と締めくくりました。

【動画】マーク・ガーマンがAIとアップルの未来を語った Bloomberg

マークは、日本マイクロソフトの津坂美樹社長への基調インタビューにも臨みました。

2. トランプ時代、高市2.0の真価

「トランプ時代の市場の行方」をテーマにしたパネル討論では、JPモルガン証券の西原里江・株式戦略部長ら4人が登壇しました。西原氏はトランプ関税について、「最高裁で無効判断が出た後も市場の反応は限定的だが、注視すべきは11月の中間選挙後。想定外の地政学リスクの影響を見極められるかだ」と指摘しました。

議論は高市政権の積極財政の是非にも及びました。ブルームバーグ・エコノミクスの木村太郎は、「この財政出動は単なるバラマキではなく、将来のリターンが期待できる分野に戦略的に投資するということが分かってきた。この点は評価するべきだ」と分析します。

一方、コラムニストのリーディー・ガロウドは、「世界からは小泉・安倍政権以上に注目されているが、強い経済をつくるための具体的な政策がまだハッキリとは伝わっていない」と課題を示しました。「Japan is Back」の真価について、動画でもぜひご覧ください。

【動画】「トランプ時代の市場の行方」をテーマにしたパネル討論 Bloomberg

3. 中国、三菱重工など20社の輸出禁止

中国商務省は24日、三菱重工業やIHIなど20の日本企業・団体を対象とした軍民両用(デュアルユース)品目の輸出禁止を発表しました。

「日本の再軍事化を抑制する」という名目は、高市政権への明らかな政治的メッセージです。監視リストにはスバルなど防衛外の企業も並び、サプライチェーンが完全に外交の武器と化しました。

中国が三菱重工業などを対象とした軍民両用品目の輸出禁止を発表 Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本政府は強く抗議していますが、企業にとっては中国との直接の商談がなくとも材料調達の不確実性が高まるフェーズに入ったことを意味します。

4. 永守重信氏、引退

一代で売上高2兆円企業を築き上げたニデックの永守重信氏が、名誉会長も辞任し、経営から完全に身を引くことを発表しました。

ニデック創業者の永守重信氏 Photographer: Akio Kon/Bloomberg

 「本日をもって、ニデックという私の物語は終わり」

永守氏の言葉は、カリスマ経営者が引っ張った日本企業の一つの時代の終焉(しゅうえん)を象徴しています。不適切会計疑惑の影と「忖度(そんたく)」の企業風土の刷新が課題。透明なグローバル企業への再生につながるのか、市場の視線が注がれています。

5. AI脅威の連鎖、暗号資産の冬

AIによる既存ビジネスへの破壊的影響をめぐり、今週も米株市場が混乱しました。その余波は暗号資産にも波及しています。

ビットコインは一時6万5000ドルを割り込み、上場投資信託(ETF)に群がっていたヘッジファンドも持ち高を3割近く減らすなど、撤退を急いでいます。

TSMCの半導体ウエハー(イメージ) Photographer: I-Hwa Cheng/Bloomberg

トランプ関税を巡る不確実性と、AIがもたらす脅威。リスク回避の動きが、市場を揺さぶっています。

今週の数字:14.7%

台湾海峡で米中衝突が起きた際、最初の1年で予想される「日本の国内総生産(GDP)減少率」です。 ブルームバーグ・エコノミクスの最新推計では、最悪の戦争シナリオにおいて日本への影響は中国(11%減)や米国(6.6%減)を上回ると試算されました。

トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席

このほかに市場で注目されたのは、日銀審議委員に提示されたリフレ派2名の起用です。高市早苗首相が植田和男総裁に利上げ難色を示したとの報道と相まって、早期利上げを前提とした取引からの撤退が相次ぎました。

良い週末をお過ごしください。

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